序文とあとがきの人のブログ

画像はスマホでは拡大できます。記事の題名の下にあるタグをクリックまたはタップすると記事を細かく分類したページに移動します。最近は数学を語ることもあります。

有名人の考え事

人には人の苦痛がある. 人の苦痛とは感情的な物であり, 端的に言えば「生き続ける苦しみ」以上に表現できないことがある. 戦争体験者が自身の体験を語ろうとしないのはそれを思い出すのが彼ら彼女らにとってそれこそ苦痛であるから, というのもひとつの原因…

北田均『新訂版 数理解析学概論』の誤植 加筆版

https://amzn.asia/d/eGVP4Kg 私が新訂版序文に載っているので, 飽きるほど思い出深くなるほど読んだ. 容易に訂正できそうな誤植は以上の通り. 私が完成度を高めたい.

理性と知性

理性と知性は比例しない. それどころか反比例する人間がいる. 数学について指摘と攻撃を同時にする人, もしくは指摘せず攻撃をする人がいる. たくさんいる. 義務教育では理性の大切さは教えない. 知性と言っても勉強方面の知性しか教えられない. しかし私は…

Oh, 脳

私はASD(旧診断名:アスペルガー症候群)という障害を持っている. だからあまり興味のあることが少ない. 新たに何かに興味を持つことは稀である. しかもADHDもある. 躁うつ病による慢性的なうつ状態もある. だから疲れやすいか既に疲れている. 疲れた時の休み…

つらくても数学がしたい

以前から語りたい数学がたくさんあったのと, リクエストを受けたから, また数学を語る. 私は数学が大好きだ. 気がついたら数学をしている. 気がついたら数学のことを考えている. 数学に疲れても数学は語っている. 数学へのこだわりが発達障害由来なのか感性…

ディリクレ関数f(x)がx=πで微分不可能であることの証明

f(x)をディリクレ関数(xが有理数のときf(x)=1, xが無理数のときf(x)=0)とするとき, x=πでf(x)が微分可能なら lim_(h→0)(f(π+h)−f(π))/h が存在する. f(x)がx=πで微分可能なら, hをどんなやり方で0に近づけても, この極限値が存在しなければならない. し…

数学における記号の簡略化 加筆版

数学では, 話者や読者の論理に高い厳密性が問われる. しかし, 数学において, 話者または読者の少なくとも一方がそれを破り, 表現を見やすく伝わりやすくすることがある. 例えば https://mathlog.info/articles/3433でも私がしたように, 関数を, 純粋な意味で…

私のナビエ-ストークス方程式の話について

つらい. これほどつらいことが, 失恋の連続やいじめの連続よりつらいことが, 今まであったことはない. 私は偏微分方程式が好きだ. かつてそちら方面の数学にしか興味がなかった. とりあえず高校数学や微分積分や線型代数という基礎中の基礎を初歩くらいは学…

ディリクレ関数について

最近, 有理数や無理数の話をしたので, 以前から語りたかった関数を紹介する.そもそも, 集合Aから集合Bへの関数とは, Aの任意の要素をBの或るひとつの要素に対応させる物なので, 次のような関数も考えられる.関数 f:R→{0, 1}⊂R をf(x)=1 (xが有理数のとき)f(…

√2は実数か?

√2はもしかしたら虚数かもしれないという話ではなく, そもそも実数として存在するのかという話である. 「√2は無理数である」は冗長には「√2は実数であり, 特に√2は無理数である」と言える. では√2は本当に実数なのだろうか? 高校数学では, 有理数が, 有限小…

実数は実在するのか

この記事は, 以前公開していた高校数学の論理的問題点に関する記事を取り下げたのと, その後に考えたことがあるから書いた.数とは何か. これは難しい問である. まず, ありきたりの説明を少し改良してみよう.自然数とは, 1, 2, 3, 4, 5, …のような, 1にどんど…

数学を学ぶ全ての良き人々へ

最近, 数学を学ぶ人が増えている気がする. 数学の入門書も, 検定教科書や学習参考書とは書き方が違う物が多数出版されている. また私は, 私のAmazonレビューやブログ記事の勉強成果の記事が, 少しでも後継のためになればと思いながら書いているので, 今日は…

解析学に現れる半群とその応用(変更•加筆版)

数学の応用分野では, 時間変数tと空間変数xの多変数関数が現れる. t∈ℝ(つまりただの実変数)のこともあればt>0やt≥0のこともある. そして空間変数xとはユークリッド空間ℝ^Nの変数である. 例えば, fを非斉次項または非線型項として, 熱方程式 ∂u/∂t−△u=f, シ…

超関数超入門 第二弾

δ(x)=0 (x≠0), δ(0)=∞, ∫_R δ(x)dx=1 を満たす関数δは存在しない. ただ近似的にそのような関数を作ることはできる. しかしいずれも反則的な項別積分をしなければならない.仮にそのような関数δが存在するとして,∫_R δ(x)φ(x)dx=φ(0)に着目し, 積分の線型…

分配法則から広がる「負×負=正」の話

小学生に分配法則がなぜ成り立つのか直観的に教えた時の写真が見つかったのと, 最近Twitterで「負×負=正」について話題になっていて, 言いたいことがあるのでそれを書く. 以下では厳密に数を定義する話は省略しているため, 完全に厳密な証明, そして一般論…

算数の疑問と測度論

私は小学生の頃, 2つの図形を合わせて作られる図形の面積や体積は, それぞれの図形のそれぞれの面積や体積の合計だと習った.例えば, 2つの三角形でそれぞれの或る1辺が等しい物たちを, その辺を合わせて合体させると, 多角形ができるが, その多角形の面積…

共役作用素のグラフに関する命題について (加筆•訂正済み)

もし関数解析をご存知でなければ, バナッハ空間は有限次元線型空間, Xの双対空間はXからRへの線型写像(例えば固定したベクトルaに対して内積を用いて定まる写像X∋x→(a, x)∈Rなど)の成す空間, ヒルベルト空間は有限次元線型空間, Tの共役作用素はTの随伴変換…

数学の思い出

2005年, 小6の時, 私には初恋にして両想いの人がいた. 彼女とは席替えで隣同士になった. 生きるのが楽しかった. 或る日, 直方体の体積を求める問題を解いたら, 掛け算の順序を訂正された. 彼女は中学受験をする人だったから塾などで順序についてこだわった教…

新訂版における超関数の定義について

「新訂版 数理解析学概論」(https://www.amazon.co.jp/dp/476870462X/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_P7RK86VMMZSND9BBWJAP?_encoding=UTF8&psc=1)では, 試験関数の成す線型位相空間D(Ω)を(D_K)(Ω)=D(K)の帰納的極限として定義している. そうするとD(Ω)が集合と…

小学校の掛け算の順序問題

例えば「5×4=20」が正解の途中式があるとして,「5が4個分ある」と「5の4倍」は同義であり, 量aの4倍は4×aなのだから「4×5=20」と答えても「5の4倍」の意味なら正解にしてよくないか?数学的には自然数全体の集合をNで書くとき掛け算:N×N∋(b, c)→bc∈Nと,b∈N…

陰関数定理の本質

陰関数定理の本質は, ((x, y), z)-空間における2変数関数z=f(x, y)の零点の集合(これは(x, y)-空間の曲線や曲面など, 超曲面)が局所的に関数のグラフとなる, すなわち或る点の或る近傍でy(またはx)について解けるためにはその点でのfのy(またはx)について…

物理量を表す数は実数またはその組が妥当であること

順序集合と体の定義と距離空間とε-論法と有理数体の完備化による実数体の構成を既知として, 物理量を表す数は実数またはその組(複素数など)が妥当であると論理的に結論づけられた.超実数など他のモデルが妥当である可能性は否定していないが少なくとも必然的…

微分幾何における「留数」と「留数定理」

ベクトル場Xの点pにおける指数の定義式γ_p(X)=(1/2π)∫_C dθは複素解析における留数の定義式Res(f, a)=(1/2πi)∫_C f(z)dzに, オイラー-ポアンカレの定理Σ_i γ_(p_i)(X)=χ(S)は留数定理の式∫_γ f(z)dz=2πi Σ_i Res(f, a_i)に良く似ていると感じた.曲面Mの…

初等幾何の研究成果

発想は前々からあったが, きちんと言語化したのは12年ぶり.平行六面体の4本の対角線がそれぞれの中点で交わることの証明は高校数学では空間ベクトルを使うが, 初等幾何の問題なので初等幾何らしく初等幾何で示してみた.16歳の時に受けた数学検定準1級で出題…

測度論の研究成果(訂正・加筆済み)

Xを集合, μ*をXの冪集合における外測度とするときA, B⊆Xに対してμ*(B\A)=μ*(B)−μ*(A)が, Aがμ*-可測で測度有限かつA⊆Bなら(Bがμ*-可測でなくとも)成り立つのではないか?と考えたが, 証明ができた.実際, 結論から言うと, 北田均「新訂版 数理解析学概論」3…

巡回行列と対称行列についての自作定理

訂正:故に(^t)A'=A'

層の直観的描像

位相空間M上の加法群の層とは, 位相空間Sと写像π:S→Mから成る組(S, π, M)または単にSで,πは局所位相同型写像であり各点p∈Mに対しS_p=(π^(−1))(p)⊆Sは加法群であり,加法はSの位相に関して或る意味で連続であるを満たす物である. ここで, πが局所位相同型写像…

数学における表現の簡略化について

数学では, 話者や読者の論理に高い厳密性が問われる. しかし, 数学において, 話者または読者の少なくとも一方がそれを破り, 表現を見やすく伝わりやすくすることがある. 例えば https://pdem.hatenadiary.com/entry/2020/10/10/115841 でも私がしたように, …

中2の冬に発見した数学

パスカルの三角形は0段目から4段目までは0≦n≦4に対する11^nの各位の数を並べたものでもある. 対応するのは0≦n≦4の場合だけでn≧5だと11^nの各位の数を並べてもパスカルの三角形とは対応しない. これは中2の冬に発見した. 11=10+1 と, 二項係数≦9となるnは0≦…

「数」と「数字」の違い

よく, 一般人向けに素数とは1と自分自身以外で割り切れない数字や,偶数とは2で割り切れる数字奇数とは2で割り切れない数字という表現がされていることがある. しかしこれらは誤りである.数は概念である. 名前はまだない. そこで「0」「1」「2」「3」…など名…