序文とあとがきの人のブログ

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レビュー

新訂版における超関数の定義について

「新訂版 数理解析学概論」(https://www.amazon.co.jp/dp/476870462X/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_P7RK86VMMZSND9BBWJAP?_encoding=UTF8&psc=1)では, 試験関数の成す線型位相空間D(Ω)を(D_K)(Ω)=D(K)の帰納的極限として定義している. そうするとD(Ω)が集合と…

「非線型発展方程式の実解析的方法」の3年程の研究の感想と成果(Amazonのレビューのコメント欄から転記)

(先日, Amazonではレビューへのコメントの機能が廃止された. はてなブログでは二重以上の括弧は脚注になるので多少記号を変えた. また細部の表現を改めたが殆んど変更はない. 元々パソコンで書いた物であり, 多少見にくいかもしれないが, ご容赦いただきたい…

「新訂版 数理解析学概論」のAmazonレビューに関して

今日を最後にAmazonレビューのコメント機能が廃止されるので一部を書き換えた上で転記: 超関数Eと台がコンパクトな超関数fの合成積 E*f∈D' は任意のφ∈Dに対して〈E*f, φ〉=〈E(x),〈f(y), φ(x+y)〉〉により定義されている.〈f(y), φ(x+y)〉がxの関数…

リーマン予想などの数学の重要な未解決問題『ミレニアム懸賞問題』の入門記事

ここでは, 数学のミレニアム懸賞問題のうち3つを解説する. リーマン予想 これは解析接続されたリーマンゼータ関数についての予想である. 解析接続とは簡単に言うと, 複素変数の関数としての微分可能性を保ちながら定義域を拡大することである. 実変数の関数…

齋藤正彦著「線型代数入門」のレビューと解説と体験談

昔から度々参考にされている. その理由は少しずつ話していきたい. この本では太文字を集合や線型空間に使い, 行列や写像は普通の文字で書いているところが個性的である. 「明らか」でないとか, 説明が短くて, 分かりにくい所も有る. 紙面に書き込んで考えな…

「新訂版 数理解析学概論」の第16, 17章について

具体例と測度や積分および行間について補足すべく作った, 内容をより良く理解するための自作演習問題. ハール測度とルベーグ測度のハール測度としての性質も意識した(知り合いの数理物理学者がハール測度の理解のためも読んでいるので) 1. ユークリッド空間…

溝畑「偏微分方程式論」について

和書では数が少ない偏微分方程式「論」の本である. (私も含めて)難解という方も多いけれど, 話の流れとしては入門書である.様々な偏微分方程式の可解性の理論(解の存在・一意性・連続性や微分可能性・初期値の連続的な変動に対する解の変動の連続性・境界値…